メキシコでのアートセラピー

 -  - 


「アートセラピー」とは比較的最近創設された学問です。比較的以前より学問としての認知度はありましたが、この学問の持つ可能性が近年注目されており、その裾のは広がりつつあります。

ある「アートセラピスト」にとっては、アートセラピーは、表現するのが難しい症状や心理的な不快感を表現するためのツールであり、他のタイプの治療過程との連携が必要で、そのことによって心理的なまたは感情的な葛藤を表現しやすくなり、精神の深層部へのアプローチが可能になると述べています。アートセラピーは、心的外傷後ストレス、精神的な問題を伴う様々な障害を持つ人々を対象に、年齢や性別関係なく実施することができます。

メキシコにおいて「アートセラピー」は比較的新しい分野ではありますが、芸術を通じて治療プロセスを提供している機関または組織がすでにあります。

モンテレイではマルコ美術館(現代美術館)が、一般の人々に芸術を身近にするサービスを提供しています。 訓練された教員による各種コースやワークショップにより芸術と表現の出会いの場を一般の人々に提供することを可能にしました。 そのサービスの中で、芸術家、ミゲル・アンヘル・リカルデスは、心理療法士、ベロニカ・ララ・ガジェゴスと一緒に、ネグレクトや暴力の状況下にいる子供たちに無料のアートセラピーサービスを提供し、また共同作業員にトレーニングを実施してセラピー施術ができるよう訓練しています。

同様に、2003年に設立されたCREARTE(クレアルテ)プログラムは様々な障害を持つ人々が芸術に触れ合うために設立され、 マルコ美術館(現代美術館)は、「アートセラピー」専門家のためのワークショップやトレーニングコースの提供を開始しています。

メキシコシティでは、アナ・ラウラ・トレビーニョ教諭によって2008年に創設されたIMPA(メキシコ芸術心理療法研究所)が、一般の人々への治療や各種サービス、そしてワークショップにかかわることに興味を持っている人々のためのプロ向けコースを提供します。またIMPAは、絵画、模型製作、製図、彫刻、さらには文章を書くことなどの各種芸術創作活動用いての治療サービスを様々なコミュニティ(学校から政府機関まで)に提供することを特徴としています。

アナ・ボニージャ・リウスによって設立されたメキシコのアートセラピーワークショップA.C.は、現在プロ向けのアートセラピー機関として、医療機関・教育機関・一般成人向けワークショップなど様々なアートセラピーの啓蒙を行っています。2017年9月19日にメキシコとモレロスを震撼させた地震時には、心的外傷後ストレスに陥った人々を対象にした各種セラピー活動は非常に有益なものと言われています。

芸術を通して心的なケアを行うアートセラピー。メキシコではアートセラピーが心的外傷後ストレスのケアにとって有益であることは急激に認知されており、芸術の持つ新たな一面に注目が集まっています。

参照先

MORENO, A.(2003年)社会教育 社会教育介入誌、25。アートセラピーと社会教育。

芸術療法について[オンライン] http://www.arttherapy.org/aata-aboutus/ [2019年2月9日閲覧]

アートセラピーとは[オンライン] http://www.baat.org/About-Art-Therapy [2019年2月9日閲覧]

May, R.(1985年)私の美への探求。 テキサス州ダラス、セイブルック。

Ricardez, M.A. , Lara, V.M(2016年)アートセラピーへのワークショップアプローチ。ヌエボレオン州モンテレイ マルコ美術館

メキシコのアートセラピーワークショップ、A. C. [オンライン] arteterapia.com.mx/ [2019年2月9日閲覧]

芸術心理療法のメキシコ協会[オンライン] http://imparte.com.mx/ [2019年2月9日閲覧]

bookmark icon