カーニバルな2月 美と鮮やかさが街中を舞う

 -  - 


カルロス・マリーア・フローレス・リベイラ(ICLゼネラルディレクター)

メキシコのようにカトリックの伝統が深く生活と結び付く国では、2月は「カーニバル」の月として知られています。その語源は知られていないとしても、当初の意味はこのようなものでした。復活祭の実質46日前にあたる水曜日からその前日までの期間である「四旬節」、それが始まる前の3日間の祝祭のことをカーニバルと呼んでいました。時が経ちこの土地に征服と融合の時期が訪れ、そして現在のグローバリゼーションによって宗教が変化していくに伴い、祝祭の熱狂はそのままにカーニバルも変化しました。

仮装行列にパレード、ダンスに演奏がカーニバルの本来の姿です。そんな昔ながらの伝統に基づいて行われているものがタバスコ州、モレロス州、カンペチェ州、ユカタン州、シナロア州、バハ・カリフォルニア州、トラスカラ州、コリマ州で見られます。ただ、最も伝統的で代表的なカーニバルと言えば、ご存知の方も多いでしょうがベラクルス州のものでしょう。

メキシコ湾沿岸にあるベラクルス州のカーニバルは17世紀に始まりました。今のように「ベラクルス・カーニバル」と呼ばれるようになったのは、毎年のプログラムを決定する理事会が創設された1925年からです。マスクを着けて仮装した人々の行列に、寓話を題材にした派手な飾り付けの山車が加わり、そんな色鮮やさと共に音楽やダンスなどのパフォーマンスがベラクルスの美しい街並みに繰り広げられ、街全体が歓喜に満ち溢れます。何百年も続く歴史ある国内最大級のこのカーニバルは、ラテンアメリカでも有名なカーニバルのひとつとなり、世界中から観光客が訪れます。今年は2月27日から3月5日まで開催します。

私が働くICL(レオン文化センター)のあるグアナフアト州レオンには、ベラクルスのようなカーニバルはありませんが、1月と2月には州主催のレオン・フェスティバルがあるなど、大小に係わらず州内のどの街でもこの種のお祭りを楽しむことができます。例えば、観光省のプエブロ・マヒコに指定されたグアナフアト州ユリリアでは、四旬節前の祝祭としてのロス・ガラトゥソス【Los Garatuzos】が有名で、セラヤの一地域「サン・フアンニート」で知られるサン・フアン・デ・ラ・ベガでは、カーニバルは洗礼者ヨハネに奉献され、大量の花火が打ち上げられるのが特徴です。

このように2月はカーニバルの月なのです。そして3〜4月は宗教的な祭典に捧げられます。四旬節の終わりの聖週間が始まると、キリストの復活を祝って信者たちは神の聖性にあずかり、その務めに励むのです。

最後に、メキシコの五大カーニバルと言われるものをご紹介します。

■Carnaval de Mazatlán(マサトランのカーニバル)

2月28日から3月5日まで開催。メキシコでも人気がある最古のカーニバルのひとつ。「喜び」の王と「カーニバル」の女王の戴冠式や美食展示、ダンスなどのイベントがある。

■Carnaval de Veracruz(ベラクルスのカーニバル)

2月27日から3月5日まで開催。熱狂とマリンバの音、人々のもてなしが特徴で「世界一楽しいカーニバル」と言われている。

■Carnaval de Campeche(カンペチェのカーニバル)

2月21日から3月5日まで開催。カーニバルは2週間続き、ダンスやイルミネーション、アーティストたちのパフォーマンスが楽しめる。

■Carnaval de Mérida(メリダのカーニバル)

2月27日から3月5日まで開催。市民みんなが色々な行事に参加して活気に満ちたカーニバル。伝統的な花合戦では、花を弾丸に見立てて観客に向けて放つ。

■Carnaval de Ensenada(エンセナーダのカーニバル)

2月28日から3月5日までエンセナーダの漁村で開催。今年で101年目を迎え、祝祭の活気に惹かれた観光客が押し寄せる。

bookmark icon